アートメイク施術前後は痛い?痛みの理由と対策を解説

アートメイクの施術を検討する中で「痛み」を心配している方もいると思います。この記事ではアートメイクで痛みを感じる理由とその対策をわかりやすくご紹介します。

アートメイクが痛いと言われる理由

アートメイクはなぜ痛みについて話題になることが多いのでしょうか。それはアートメイクの施術方法が原因です。アートメイクの施術では針や専用のマシンをつかって、肌の表面に細かな傷をつけ色素を注入します。その施術方法から「痛そう」というイメージを持たれることが多く、SNSで度々話題になっています。

施術中は麻酔で痛みを抑える

アートメイクはタトゥーとは異なり、麻酔で痛みをコントロールしながら施術を行います。そのため「毛を抜いた程度の痛み」だと表現されることが多いです。ただ痛みの感じ方や麻酔の効き方には個人差があるため、不安を感じる場合はクリニックや施術者と相談しながら進めるようにしましょう。

施術中の痛みの理由と対策

アートメイクは個人差はあるものの、耐え難い痛みだと感じる方はほとんどいません。ただ肌質や生活スタイル、状況によっては痛みを感じやすくなる可能性があります。ここからは施術時に痛みを感じやすい条件について解説します。

痛みに弱い

普段から痛みを感じやすい方や痛みが苦手な方は、アートメイクの施術でも痛みを感じやすい傾向があります。

  • 〈対策〉
  • ・麻酔を塗ってから施術までの時間を長めにとる
  • ・音楽を聞くなどして気を紛らわす

肌が敏感

肌がデリケートな状態だと痛みを感じやすい可能性があります。また色素の定着に影響する可能性があるので下記に当てはまる人は施術ができないことがあるので注意が必要です。

  • ・重度のアトピーやケロイド体質の方
  • ・施術箇所にニキビや傷がある方
  • ・日焼けをしている方
  • ・ピーリングやレチノールによるスキンケアをしている方

 

  • 〈対策〉
  • ・皮膚の状態に不安がある場合は予めクリニックに相談する
  • ・肌のターンオーバーを促進させたり、乱すような行為は避ける

麻酔が効きにくい

飲酒や鎮痛剤の常用、代謝が活発などの理由で麻酔が効きにくいことがあります。麻酔が効きにくいと自覚している場合は、事前にクリニックに相談するようにしましょう。

  • 〈対策〉
  • ・麻酔を塗ってから施術までの時間を長めにとる

飲酒の習慣がある方

普段から飲酒の習慣がある方は麻酔が効きにくい可能性があるため注意が必要です。また飲酒すると血行が促進され肌のターンオーバーを促すため、アートメイクの仕上がりに影響を及ぼす可能性があります。

  • 〈対策〉
  • ・アートメイクの施術前後24時間は飲酒を避ける

寝不足や体調不良の方

寝不足や体調不良の時は通常時より痛みを感じやすくなります。アートメイクの施術前は規則正しい生活を心がけましょう。

  • 〈対策〉
  • ・アートメイクの施術前は規則正しい生活を心がける
  • ・体調が優れない場合は施術日の変更も検討する

生理中の方

生理中にはプロゲステロン(黄体ホルモン)が増え、皮脂が多く分泌されるためニキビなどの肌トラブルが起きやすいです。一方で美肌効果のあるエストロゲン(卵胞ホルモン)は減少するため、肌は乾燥しデリケートな状態になります。生理中は痛みを感じやすいだけではなく、施術部位にニキビが出来た場合は、アートメイクが出来ないこともあるので注意しましょう。

  • 〈対策〉
  • ・生理のタイミングを避けて予約する

施術後の痛みの理由と対策

アートメイクの施術後は徐々麻酔が切れてくるので痛みを感じることがあります。時間の経過とともに治ることがほとんどですが、ダウンタイム中の過ごし方によって痛みが長引く場合があります。ここからは施術後に痛みを長引かせる行動とその対策について解説します。

施術部位を触る・こする

アートメイクの施術後は皮膚に細かな傷がついている状態のため、不潔な手で触ったりこすったりすると雑菌が入り炎症や化膿してしまう可能性があります。施術部位へのメイクも刺激になるため1週間を目安に控えるようにしましょう。

  • 〈対策〉
  • ・施術部位にワセリンや軟膏を塗る
  • ・1週間ほどメイクを控える

アフターケアを怠った

アートメイクの施術後、施術部位を保湿し保護するためにワセリンや軟膏を塗る必要があります。少なくとも3日間は塗る朝と入浴前後に塗るようにしなければいけません。施術後の皮膚は非常にデリケートな状態のため乾燥させてしまうと雑菌が入ってしまうことがあります。

ワセリンや軟膏の塗り方にもコツがあります。手で塗らず清潔な綿棒などを使って薄く塗り広げるようにしましょう。厚く塗りすぎると雑菌やほこりが溜まってしまうことがあるからです。塗り直す前に余分なワセリンや軟膏はティッシュで抑えるようにしましょう。

  • 〈対策〉
  • ・清潔な綿棒でワセリンや軟膏を薄く塗る

血流がよくなる行動をした

アートメイクのダウンタイム中に血流がよくなる行動をしてしまうと、施術部位に痛みを感じたり、色素の定着に影響を及ぼす可能性があります。施術後は5日間は控えるようにしましょう。次に血流を促進する具体的な行動をまとめました。

  • ・入浴
  • ・温泉
  • ・サウナ
  • ・ホットヨガ
  • ・激しい運動
  • ・マッサージ
  • ・エステ

 

  • 〈対策〉
  • ・施術後5日間は血流が良くなる行動を避ける

ダウンタイム中に温泉やプールに行った

温泉やプールなどの不特定多数が集まる場所は雑菌が繁殖しやすく感染のリスクがあります。万が一、施術部位に何かトラブルが生じた場合は必ず医師に相談するようにしましょう。

  • 〈対策〉
  • ・施術後1週間〜10日間は温泉やプールに行かない

熱いものや刺激物を口にした

リップのアートメイクを行った場合、施術後の数日は唇に刺激を与えるような飲食物は避けるようにしましょう。またカレーやコーヒーなど濃い色の食べ物は変色の原因になる場合があるので同様に避ける必要があります。

  • 〈対策〉
  • ・熱いものや刺激物を避ける
  • ・ストローを使用して飲み物を飲む

施術後の痛みを軽減する方法

麻酔がきれた後にどうしても痛みを感じる場合はこの2つの方法を試してみるとよいでしょう。

施術部位の近くを冷やす

アートメイクの施術部位の付近を冷やすことで赤みや腫れ、痛みを軽減することができます。施術部位はデリケートな状態のため直接冷やすことは厳禁です。清潔なタオルで保冷剤を包んで冷やすなど感染に注意しましょう。

痛み止めを服用する

痛みが気になり日常生活に支障が出る場合は痛み止めを服用してください。それでも痛みが続く場合は感染や炎症をおこしている可能性があります。早めにクリニックに相談するようにしましょう。

施術部位による痛みの違い

アートメイクの施術部位によって痛みの感じ方に差はあるのでしょうか?ここからは施術部位による痛みの違いについてご説明します。

眉のアートメイクは毛を抜くようなチクチクとした感覚がする比較的痛みを感じにくい部位です。マシン彫りや手彫りなどの技法の違いで痛みの感じ方に差があり、手彫りの方が痛みを感じる方が多いようです。

アイライン

アイラインは目に近く、刺激を感じやすい部位です。そのため点眼麻酔を行い、施術部位にも麻酔を塗って施術を行うクリニックが多いです。痛みを感じていなくても、涙がでやすい方は色素が入りづらいため施術が難しいことがあります。

リップ

唇は皮膚が薄い粘膜部分の施術のため痛みを感じる方が多いようです。腫れやすくヒリヒリする感覚が伴います。クリニックによっては表皮麻酔で痛みがコントロールできない場合はブロック麻酔を使用する場合があります。

ヘアライン

生え際のアートメイクは痛みは少ないものの、皮膚が薄い部分の施術のため、針やマシンの振動を感じやすく苦手に感じる方もいるようです。他の部位同様に表皮麻酔で痛みをコントロールします。また一本一本髪の毛を描くように施術を行うため所要時間が長いのも苦手と感じる要因かもしれません。

頭皮

SMPは頭皮に毛穴を一つひとつ描いていくように施術するため、ヘアラインと同様所要時間が長くなります。そのため麻酔の効き具合では痛みを感じやすいこともあるようです。

最近では麻酔なしでできる持続期間の短い頭皮のアートメイクも出てきています。痛みに不安がある方はそちらを検討してもいいかもしれません。

アートメイクの痛みには個人差があるが対策できる

アートメイクは痛みを抑えるための麻酔をして施術を行いますが、痛みの感じ方には個人差があります。また体調や皮膚の状態、状況によって痛みを強く感じることもあるため、事前の対策やクリニックへの相談が大切です。施術後もアフターケアを欠かさず行うことでトラブルを防ぐことができます。

施術部位によっても痛みは異なります。とくにリップアートメイクは痛みを感じやすいため、場合によってはブロック麻酔ができるクリニックを選ぶと良いでしょう。

麻酔の種類や時間を調整することで痛みのコントロールが可能な場合があります。痛みが不安な方は必ずクリニックに相談するようにしましょう。