【医師監修】アートメイクの除去の方法4選

アートメイクは美しいデザインや好みの色味を長く楽しむことができ、メイクの時間短縮になると人気です。その一方で好みやトレンドの変化でアートメイクの除去を検討する方がいます。1〜3年かけて徐々に薄くなっていきますが、できるだけ早く消したい場合は除去施術を受けることで比較的短期間でアートメイクを消すことが可能です。

アートメイクの除去には4つの方法があり、除去の方法によって費用や必要な施術回数、ダウンタイムが異なります。この記事ではアートメイクの除去の方法とそれぞれの特徴や注意点についてご紹介します。

アートメイクの除去の方法4選

医療用レーザーによる除去

医療用レーザーはアートメイクの除去でよく用いられる方法です。アートメイクだけではなくタトゥーの除去も可能です。

この方法ではレーザーで色素を細かく粉砕することで代謝によって排出されていきます。そのため施術直後から消えるというわけではありません。完全に消すためには2〜5回以上繰り返す必要があることを理解しておきましょう。

そしてレーザーの種類によっては白や赤系統の色味が消しづらいことがあります。このような色味のアートメイクを除去したい場合は、事前にクリニックに除去が可能かどうか相談するようにしましょう。

ダウンタイムは赤みや腫れ、水ぶくれなどがありますが、数日から1週間程度で落ち着くことがほとんどです。

手術による切除

医療用レーザーでの除去が難しい場合に用いられることがあります。アートメイク部分の皮膚を切除し縫合することになるので、一度でアートメイクの除去が完了するのが特徴です。

ダウンタイムは1ヶ月〜2ヶ月とレーザーより長く、傷跡が残る可能性があります。

除去剤

除去剤を使用した方法はレーザーによる除去が一般的になる前によく行われていました。除去剤とはグリコール酸や乳酸が配合された酸性の薬剤です。アートメイクと同様に針を使用し薬剤を注入していきます。

施術後1年以上経過しているアートメイクには向いておらず、施術を受けて間もない場合に有効です。ただアートメイクの色素とは異なり刺激が強い場合があるため、不安な場合は事前にパッチテストを行うようにしましょう。

アートメイクでカバーする

アートメイクの上からさらに色素を重ねる方法です。肌に近い色味を注入してカモフラージュする方法とコントロールカラーを注入し色味を調節する方法の2種類があります。

アートメイクで色味をカバーする方法はダウンタイムが少なく、効果が見えやすいのが特徴です。ただ、肌色の色素は一度入れてしまうとレーザーでの除去は困難です。よく検討してから行うようにしましょう。

アートメイクの色味のみを変更したい場合はコントロールカラーでの調整もおすすめです。コントロールカラーを使用したアートメイクは、高い技術力が求められるためできるクリニックや施術者が限られています。必ず事前に相談するようにしましょう。

アートメイクを除去できる箇所

眉のアートメイクの除去は主にレーザーで行います。何度もアートメイクを繰り返していたり、様々な色素を使用している場合は消えにくい場合があります。

切除手術により除去した場合は眉や目周りのたるみが解消されリフトアップする可能性があります。

アイライン

アイラインアートメイクは目の周りのため除去を諦めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。クリニックによってはレーザーで除去することが可能です。痛みが心配な場合は麻酔クリームを使用して軽減させる方法もあります。

リップ

リップのアートメイクはレーザーで除去することができますが、白系統の色素を多く使用している場合は変色することがあり回数が必要なことがあります。そのため除去剤を用いた方法も選ばれることが増えてきました。色素や唇の状態で最適な方法が異なるのでクリニックに相談しましょう。

ヘアライン

ヘアラインのアートメイクはレーザーで除去することが可能です。うぶ毛を避けることが難しいため脱毛する可能性があります。

ほくろ

ほくろのアートメイクは他の箇所と同様に除去が可能です。施術範囲がせまいため短時間で施術が終了することが多いです。

アートメイクの除去が難しい箇所

白系統の色素を使ったアートメイク

涙袋や傷跡をカモフラージュするような白に近い色素を使用したアートメイクは除去が困難です。白色の色素はレーザーで照射するとグレーなどに変色する場合があるからです。繰り返すことで薄くなる可能性はありますが何度も照射が必要になり皮膚へのダメージも心配です。このようなアートメイクの施術は消すことが難しいことを理解しておきましょう。

頭皮のアートメイク

頭皮のアートメイク自体はレーザーで除去が可能です。ただ毛を避けることが難しく脱毛する可能性があるため、カウンセリングでよく相談してから施術を検討するようにしましょう。

アートメイクの除去の痛み

アートメイクの除去は「痛み」も心配ですよね。痛みは個人差があるものの、痛みを抑えられるようほとんどの除去の方法で麻酔を使用します。

とはいっても施術方法によって痛みの度合いは異なります。医療用レーザーであるピコレーザーを用いた除去は、照射時間が短く皮膚へのダメージも少ない方法です。切除による除去は一度で消えるものの皮膚を縫い合わせるためダウンタイム中に痛みを感じることもあるでしょう。

痛みを不安に感じている場合は麻酔の放置時間を長くとるなど対策できる場合があります。一度クリニックに相談するようにしましょう。

アートメイクの除去にかかる費用

アートメイクの除去の費用は方法やクリニックによってさまざまです。

医療用レーザーによるアートメイクの除去は両眉で1回1万円〜2万円が相場です。基本的に複数回繰り返す必要があるため、アートメイクの費用と同等かそれ以上にかかる場合があります。

アートメイクの除去の注意点

アートメイク直後は除去できない

基本的にアートメイクの施術後、すぐに除去することはできません。施術直後は皮膚に細かな傷がついている状態のため、回復するまで最短でも1〜2週間は様子をみましょう。

セルフ除去はできない

アートメイクの除去はダウンタイムを伴う非常にデリケートな施術のため、自分自身でアートメイクの除去をすることはできません。そのかわり回数や時間は必要ですが、ピーリングなどで皮膚のターンオーバーを促し色素の排出を促進させることは「薄くする」ことは可能です。早く消したい場合は自分で解決しようとせず医療機関でアートメイクの除去を相談するようにしましょう。

アートメイク除去のリスク

アートメイクの除去はどの施術方法を選んだとしても、肌にダメージがあり赤みや腫れなどのダウンタイムがあります。そして短期間で除去を繰り返すと肌に凹凸ができてしまったり、眉毛やまつ毛が生えてこなくなったりする可能性があることを理解しておきましょう。

アートメイクを検討している方へ

アートメイクは時間の経過とともに徐々に薄くなりますが1〜3年ほどかかります。そしてアートメイクの除去には費用や時間はもちろん、ダウンタイムが伴います。

せっかくいれたアートメイクを除去しないで済むように、アートメイクについてよく理解してから施術を受けるか受けないか決めましょう。

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