ナイアシンアミドは美容に良いと注目されている成分で、ナイアシンアミドが配合された商品がたくさん発売されています。このページではナイアシンアミドと併用がおすすめの成分や使用する順番、効果を詳しく解説します。
ナイアシンアミドの美容効果
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種で、多くの美容効果があります。その効果を具体的に説明します。
シワの改善
ナイアシンアミドは、肌の奥にある真皮の線維芽細胞に働きかけ、コラーゲンの生成を促進します。コラーゲンは肌のハリと弾力を保つために重要な成分です。加齢や紫外線ダメージによってコラーゲンは減少しますが、ナイアシンアミドはコラーゲンの生成を促し、減少を抑えることでシワを改善します。 2018年頃、ナイアシンアミドのシワ改善効果が認められ、厚生労働省によって医薬部外品の有効成分として承認されました。
美白・シミ予防
ナイアシンアミドはメラニンの生成を抑え、メラニンが表皮に移動するのを阻害することでシミやそばかすを防ぎます。メラニンは紫外線から肌を守るために生成されますが、過剰に生成されるとシミやそばかすの原因となります。ナイアシンアミドは、メラニンの生成を抑え、肌表面への移動を阻害することで、シミやくすみのない明るい肌へ導きます。厚生労働省も、ナイアシンアミドの美白効果を認めています。日焼け止めと併用すると、さらに効果が高まります。
肌荒れ対策
ナイアシンアミドは、肌のバリア機能を強化することで、肌荒れを予防します。肌のバリア機能は、外部の刺激から肌を守る働きをしていますが、乾燥や加齢によって低下します。ナイアシンアミドは、セラミドの合成を促進することで、バリア機能を強化し、肌荒れを防ぎます。セラミドは、細胞と細胞の間を埋める細胞間脂質の主成分で、水分を保持し、外部刺激から肌を守る役割を担っています。
ニキビ予防
ナイアシンアミドは、皮脂の分泌を抑制し、炎症を抑えることで、ニキビを予防します。皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まり、アクネ菌が増殖しやすくなります。これがニキビの原因となります。ナイアシンアミドは皮脂の分泌を抑え、炎症を抑えることでニキビを防ぎます。
保湿
ナイアシンアミドは、セラミドの生成を促進することで、肌の水分量を適切に保ち、保湿効果を高めます。セラミドは肌の水分を保持する役割を果たしているので、ナイアシンアミドによってセラミドが増えることで、肌の水分量がアップし、乾燥を防ぐことができます。
血行促進
ナイアシンアミドには血管拡張作用があり、皮膚が薄い箇所の血流を改善することで、青クマなどの色むらを改善する効果も期待できます。
抗糖化作用
糖化とは、体内のタンパク質と糖が結びつくことで起こる現象で、肌の老化を促進させる原因の一つです。ナイアシンアミドは抗糖化作用を持つため、糖化による肌の黄ぐすみを防ぐ効果も期待できます。
ナイアシンアミドと相性の良い成分
ナイアシンアミドは、多くの成分と併用できますが、特に相性の良い成分としては下記が挙げられます。
レチノール
ナイアシンアミドとレチノールは併用可能で、相性が良い成分です。レチノールはシワ改善効果、ナイアシンアミドはシワ改善と美白効果、肌荒れ防止効果があるので、併用することで様々な肌悩みにアプローチできます。レチノールは刺激が強い成分ですが、ナイアシンアミドと併用することで、その刺激を緩和できる可能性があります。
レチノールについてはこちらの記事をご覧ください↓
様々なスキンケアに配合されているレチノールについてまとめました。このページを見ればレチノールの効果や併用できる成分、使う順番がわかります。 レチノールとは レチノールは、ビタミンAの一種で、さまざまな肌のエイジングケアに効果があります。[…]
ビタミンC
ビタミンCは美白効果、抗酸化作用、コラーゲン生成促進効果があり、ナイアシンアミドと併用することで相乗効果が期待できます。ただしナイアシンアミドと高濃度のビタミンC誘導体は併用不可とされている場合があります。
トラネキサム酸
トラネキサム酸はメラニンの生成を抑え、肝斑にも効果があるため、美白効果を期待する方におすすめです。
ナイアシンアミドとトラネキサム酸を併用することで、美白効果の相乗効果が期待できます。
セラミド
セラミドは肌のバリア機能をサポートする成分で、ナイアシンアミドと併用することで、より高い保湿効果と肌荒れ予防効果が期待できます。
ナイアシンアミドはセラミドの生成を促進する効果があります。
セラミドについてはこちらの記事をご覧ください↓
セラミドはさまざまな商品に配合されていて気になる成分ですよね。実はセラミドに種類があることを知っていましたか?このページではセラミドと相性の良い成分や使用する順番、種類などについて詳しく解説します。 セラミドとは セラミドは、人間の肌に[…]
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は高い保湿力を持つ成分で、ナイアシンアミドと併用することで、相乗的な保湿効果が期待できます。
バクチオール
バクチオールは、レチノールと似た効果が期待できる植物由来の成分です。皮膚線維芽細胞の老化を抑制し、しわの発生や悪化を効率的に抑える効果が期待できます。
ナイアシンアミドと他成分を併用する順番
肌への刺激が少なく、敏感肌の方でも使用できる成分が、濃度が高すぎると刺激になる可能性があります。初めて使用する場合は、パッチテストを行うことをおすすめします。
またナイアシンアミドと他の成分を併用する際は、必ず製品の説明書をよく読み、使用上の注意を守ってください。
ナイアシンアミドとレチノールを使用する順番
併用する場合は、先にナイアシンアミドを使用し、その後レチノールを使用します。
ナイアシンアミドとビタミンCを併用する順番
朝にビタミンC、夜にナイアシンアミドを使用するのがおすすめですが、刺激が心配な場合は併用を避けましょう。
ナイアシンアミドとトラネキサム酸を併用する順番
ナイアシンアミドとセラミドを併用する順番
ナイアシンアミドとヒアルロン酸を併用する場合
ナイアシンアミドとバクチオールを併用する場合
ナイアシンアミドはどんな肌質の人におすすめ?
ナイアシンアミドは、刺激が少なく、様々な肌質の人に使用できる成分です。 特に、以下の肌質の人に効果が期待できます。
- 敏感肌: ナイアシンアミドは、肌のバリア機能をサポートする効果があるため、外部刺激に敏感な敏感肌の人にもおすすめです。 セラミドの生成を促進することで、肌のバリア機能を高め、乾燥や肌荒れを防ぎます。
- 乾燥肌: ナイアシンアミドは、肌の水分量を適切に保つ効果があり、乾燥肌の改善に役立ちます。 セラミドやコラーゲンの生成を助けることで、肌に潤いを与えます。
- オイリー肌: ナイアシンアミドは、皮脂の分泌を抑制する効果があるため、オイリー肌の改善にも効果が期待できます。 皮脂と水分のバランスを整え、テカリを抑えます。
- ニキビ肌: ナイアシンアミドは、炎症を抑える効果があるため、ニキビの予防や改善にも効果的です。 また、皮脂の分泌を抑制することで、ニキビの原因となる毛穴詰まりを防ぎます。
- シミ・くすみが気になる肌: ナイアシンアミドはメラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ効果があります。 くすみを改善し、透明感のある肌へと導きます。
- シワ・たるみが気になる肌: ナイアシンアミドは、コラーゲンの生成を促進する効果があるため、シワやたるみの予防・改善にも効果が期待できます。
このようにナイアシンアミドは、様々な肌質の人の肌悩みに対して、多角的にアプローチできる成分です。
ナイアシンアミドの取り入れ方
ナイアシンアミドは、様々な方法で生活に取り入れることができます。
食品から摂取する
ナイアシンアミドは、ビタミンB3の一種で、動物性食品や植物性食品に含まれています。特に、タラコ、カツオ、キノコ類に多く含まれています。食事から十分な量を摂取するのが難しい場合は、サプリメントの利用もおすすめです。ただし、ナイアシンアミドは熱湯や油に溶け出す性質があるため、調理法を工夫する必要があります。
スキンケア用品から吸収する
ナイアシンアミドは、水溶性の成分なので、様々なスキンケア用品に配合されています。化粧水、美容液、乳液、クリーム、ジェル、オールインワンジェルなど、様々なタイプの製品があります。また、シャンプーやスカルプローションに配合されていることもあります。
ナイアシンアミド配合のスキンケア用品を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 成分表示をチェックする: 有効成分としてナイアシンアミド配合が明記されているものや、全成分一覧の上位にナイアシンアミドが記載されているものを選ぶようにしましょう。
- 医薬部外品をチェックする: 医薬部外品(薬用化粧品)は、有効成分が一定の濃度で配合されているため、一般化粧品よりもナイアシンアミドの効果が期待できます。
- 肌質に合った保湿・整肌成分配合のものを選ぶ: ナイアシンアミド以外の成分にも注目し、セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸、グリチルリチン酸2Kなどが配合されていると、より効果的です。
- メーカーが推奨する使用順序を守る: 製品によって、推奨される使用順序が異なります。 間違った順序で使用すると、ナイアシンアミドの効果が十分に得られない可能性があります。
まとめ
ナイアシンアミドは刺激が少なく、様々な美容効果のある成分でたくさんの商品に配合されています。一緒に使用することでより効果を高めることのできる成分もあり、使用する順番などに注意することが大切です。
スキンケアには様々な成分が配合されているため、併用する場合は自己判断せず、必ず製品の説明書をよく読み使用上の注意を守ってください。