「眉頭がズキズキ痛む」「目の奥まで重たい感じがする」…デスクワーク中やスマホを見ている時に、ふと眉頭の痛みに悩まされていませんか?
その痛み、もしかしたら体のサインかもしれません。
この記事では、眉頭の痛みに隠された様々な原因から、自分でできる効果的なセルフケア、そして「これは病院に行くべき」というサインまで、あなたが抱える疑問や不安を解消するための情報を詳しく解説します。
ぜひ最後まで読んで、眉頭の痛みと上手に向き合うヒントを見つけてくださいね。
なぜ眉頭が痛む?考えられる主な原因を徹底解説
眉頭の痛みは、本当に様々な原因によって引き起こされることがあります。
多くの場合は心配のいらないものですが、中には専門家による診察が必要なケースも含まれます。
ここでは、考えられる主な原因について、あなたの日常と関連付けながら分かりやすく解説していきますね。
頭痛
まず、最も身近な原因の一つとして考えられるのが頭痛です。
特に片頭痛や緊張型頭痛といったタイプの頭痛は、眉頭やその周辺に痛みを引き起こすことがあります。
片頭痛は脳の血管が拡張する際に起こると考えられており、ズキズキとした脈打つような痛みが特徴で、しばしば片側の眉頭あたりに現れます。
一方、緊張型頭痛は首や肩の筋肉が緊張することで血行が悪くなり、頭全体や眉頭あたりが締め付けられるように痛むことが多い傾向にあります。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用で同じ姿勢を続けたり、ストレスを感じたりすることが、これらの頭痛の引き金となることがあります。
目の疲れ
いわゆる眼精疲労も眉頭の痛みの大きな原因です。
パソコンやスマートフォンを長時間見続けることで、目のピントを合わせる筋肉が酷使され、疲労が蓄積します。
この目の疲れが、目の奥の痛みとして感じられたり、眉頭やこめかみに放散したりすることがあるのです。
ドライアイや、度数の合わない眼鏡やコンタクトレンズの使用も眼精疲労を悪化させる要因となります。
鼻の病気
意外に思われるかもしれませんが、鼻の病気、特に「副鼻腔炎」、いわゆる蓄膿症も眉頭の痛みの原因となり得ます。
副鼻腔は鼻の周りにある空洞で、この部分に炎症が起こると、膿が溜まって圧迫感が生じます。
特に額の部分にある前頭洞という副鼻腔に炎症が起きると、そのすぐ下にある眉頭あたりに痛みを感じやすくなります。
鼻水や鼻詰まり、頬の痛みなどを伴う場合は、副鼻腔炎の可能性も考えてみましょう。
神経の病気
神経の病気が原因で眉頭が痛むこともあります。
三叉神経痛は顔面の感覚を司る三叉神経に沿って、電気が走るような瞬間的な激痛が繰り返し起こる病気です。
この痛みは顔のどこにでも現れる可能性があり、眉頭を含むおでこのあたりに症状が出ることもあります。
また、帯状疱疹は、過去にかかった水痘のウイルスが原因で起こる病気で、体の片側の神経に沿ってピリピリ、チクチクとした痛みが現れ、数日後に赤い発疹や水ぶくれが出ることがあります。
顔面に帯状疱疹ができた場合、眉頭あたりに神経痛のような痛みが先行することがあります。
筋肉の緊張
首や肩の筋肉の緊張やこりも、眉頭に痛みを引き起こすことがあります。
これは、筋肉の緊張によって血行が悪くなり、関連痛(もともとの痛む場所とは別の場所に感じる痛み)として眉頭あたりに痛みを感じる現象です。
デスクワークで前かがみの姿勢を続けたり、冷えによって筋肉がこわばったりすることが原因となります。
ストレス
心や体のストレスや疲労も、痛みを強く感じさせたり、痛みの閾値を下げたりすることが知られています。
忙しい日々が続いたり、精神的な負担を感じたりすることで、自律神経のバランスが乱れ、頭痛や顔面の痛みに繋がりやすくなることがあります。
肌トラブル
ごくまれではありますが、眉頭周辺の肌トラブルが痛みの原因となることもあります。
例えば、炎症を起こしたニキビや、毛嚢炎などが眉毛の生え際近くにできた場合、触れたり刺激が加わったりすることで痛みを伴うことがあります。
このような肌表面の炎症が疑われる場合は、無理に触ったり潰したりせず、清潔を保つことが大切です。
もし痛みが強かったり、範囲が広がったりする場合は、自己判断せず皮膚科医に相談することをおすすめします。
このように、眉頭の痛みには実に様々な原因が考えられます。
1つの原因だけでなく、いくつかの要因が複合的に関わっていることも珍しくありません。
痛みのタイプで見分ける!原因別の症状の特徴
眉頭の痛みといっても、その感じ方や痛みに伴う症状は原因によって異なります。
「私の痛みはどのタイプかな?」と考える手助けになるよう、いくつかの特徴をご紹介します。
ズキズキ痛む
もし、眉頭のあたりがズキズキと心臓の拍動に合わせて脈打つように痛むなら、片頭痛の可能性が考えられます。
痛みの程度は中程度から激しく、吐き気や光、音に敏感になることを伴うこともあります。
体を動かすと痛みが強くなる傾向があるのも特徴です。
締め付けられるような痛み
一方、眉頭のあたりが締め付けられるような、あるいは重苦しい感じの痛みであれば、緊張型頭痛かもしれません。
これは頭全体に広がるような痛みであることが多く、首や肩のこりを伴うことが一般的です。
痛みの程度は比較的軽いものから中程度のものが多く、体を動かしても痛みが悪化しないことが多いです。
目の奥が痛む
目の奥が痛むという感覚を伴う眉頭の痛みは、眼精疲労の可能性が高いでしょう。
パソコンやスマートフォンを長時間使った後に症状が現れやすく、目の疲れやかすみ、充血、肩こり、首こりなども同時に感じることがよくあります。
眉頭の痛み+鼻詰まり、頬の痛みなど
眉頭の痛みに加えて、鼻詰まりや黄色い鼻水、頬の痛み、顔を下に向けると痛みが増すといった症状がある場合は、副鼻腔炎が疑われます。
特に風邪の後に長引く鼻の症状がある場合は注意が必要です。
瞬間的な激痛
もし、眉頭のあたりに電気が走るような、瞬間的な激痛が繰り返し起こる場合は、三叉神経痛の可能性があります。
特定の場所を触ったり、顔を洗ったり、歯を磨いたりといった些細な刺激で痛みが誘発されることがあるのが特徴です。
また、眉頭あたりの皮膚にピリピリ、チクチクとした痛みがあり、その後に赤い発疹や水ぶくれが現れた場合は、帯状疱疹が原因かもしれません。
発疹は体の片側に帯状に出ることが特徴です。
触ると骨や周辺筋肉が痛む
触ると眉頭の骨のあたりや、その周囲の筋肉が痛む場合は、単なる筋肉のこりや圧痛かもしれません。
眉をひそめる癖がある方や、疲労が溜まっている時に感じやすい痛みです。
このように、痛みの性質や強さ、痛むタイミング、そして痛みに伴う他の症状は、原因を特定する上で重要なヒントになります。
ご自身の痛みがどのタイプに近いか、一度じっくり観察してみてくださいね。
眉頭の痛みを「和らげる」!自宅でできるセルフケア
眉頭の痛みの原因がある程度見当がついたら、まずは自宅でできるセルフケアを試してみましょう。
ただし、これからご紹介する方法は一時的な対処法であり、痛みが続く場合や原因が分からない場合は必ず専門家にご相談くださいね。
痛みが起きたら、まずは休息をしっかり取りましょう。
特に目の疲れが原因の場合は、パソコンやスマートフォンから離れて目を休めることが大切です。
暗く静かな環境で横になり、リラックスしてみてください。
痛む部分を冷やすか温めるかは、痛みのタイプによって使い分けるのがおすすめです。
ズキズキと脈打つような片頭痛が疑われる場合は、炎症を抑えるために眉頭やこめかみあたりを冷たいタオルや保冷剤で冷やしてみてください。
逆に、締め付けられるような緊張型頭痛や筋肉のこりからくる痛みの場合は、温めることで血行が促進されて痛みが和らぐことがあります。
温かいタオルを眉頭に乗せたり、お風呂にゆっくり浸かったりしてみてくださいね。
ただし、どちらの場合も無理のない範囲で行い、症状が悪化する場合はすぐに中止しましょう。
眉頭周辺やこめかみ、首や肩などの軽いマッサージも効果的なことがあります。
痛む部分を指の腹で優しく押したり揉んだり、円を描くようにマッサージしてみてください。
ただし、強く押しすぎるとかえって痛みが強くなることもあるので、気持ち良いと感じる程度の力で行いましょう。
また、首や肩の簡単なストレッチも、筋肉の緊張を和らげるのに役立ちます。
ゆっくりと首を回したり、肩を上げ下げしたりしてみてください。
市販の鎮痛剤を使用することも、一時的に痛みを和らげる方法の一つです。
アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの成分を含む内服薬が一般的ですが、ご自身の体質や他の持病、服用中の薬との飲み合わせなど、注意すべき点があります。
薬剤師さんに相談して、自分に合った薬を選び、用法・用量を守って正しく使用しましょう。
漫然と使い続けたり、頻繁に服用したりすることは避けてくださいね。
眉頭の痛みだけでなく、体の不調全般に言えることですが、生活習慣の見直しも非常に大切です。
十分な睡眠時間を確保し、栄養バランスの取れた食事を心がけ、水分をしっかり摂るようにしましょう。
特に夏場などは脱水が頭痛を誘発することもありますので、意識して水分補給をしてみてください。
もし眉頭周辺の肌トラブルによる痛みであれば、患部を清潔に保ち、必要以上に触らないようにすることが重要です。
メイクや洗顔の際に刺激を与えないよう優しく扱うようにしましょう。
ただし、自己判断で市販薬を塗ったり、無理に処置したりすると悪化するリスクもあります。
もし痛みが強い、赤みや腫れがひどい、膿が出ているといった場合は、後述するように医療機関を受診することをおすすめします。
これらのセルフケアは、あくまでも一時的に症状を和らげるための方法です。
痛みが続く場合や、セルフケアで改善しない場合は、隠れた原因がある可能性も考えられますので、自己判断せず専門家にご相談くださいね。
これは危険!すぐに医療機関を受診すべき目安
ほとんどの眉頭の痛みは深刻なものではありませんが、中には重篤な病気のサインである可能性もゼロではありません。
特に以下のような症状がみられる場合は、「これは危険」と考え、迷わずすぐに医療機関を受診してください。
- 突然始まった、これまで経験したことのないような「激しい痛み」
特に、ハンマーで殴られたような、人生最悪の痛みと感じる場合は、脳出血やくも膜下出血など、命に関わる病気の可能性も考えられます。
ためらわずに救急車を呼ぶなど、直ちに医療機関を受診してください。 - 痛みが時間とともに「悪化」する、あるいは「持続」する場合
セルフケアをしても痛みが改善しないどころか、どんどんひどくなる、何日も痛みが続くといった場合は、専門家による診察が必要です。 - 発熱、項部硬直(首の後ろが硬くなる)、意識障害などを伴う場合
これらの症状は髄膜炎(ずいまくえん)などの感染症の可能性も考えられます。 - 視力の低下、視野の異常(視野が欠けるなど)、物が二重に見えるなどの「目の症状」を伴う場合
目の病気や神経の病気が原因となっている可能性があり、早急な診察が必要です。 - 顔面のしびれや麻痺(顔が動かしにくいなど)を伴う場合
神経の病気や脳の病気の可能性が考えられます。 - 手足の麻痺や力が入らない、ろれつが回らないなどの「神経症状」を伴う場合
脳卒中などの緊急性の高い病気の可能性が疑われます。 - 頭部をぶつけたり怪我をしたりした後に痛みが始まった場合
頭蓋内に出血などが起きている可能性も考えられます。 - いつもの頭痛や痛みとは明らかに違うと感じる場合
ご自身の体の変化に気づくことはとても大切です。
「いつもと違うな」と感じたら、念のため医療機関を受診しましょう。 - 市販薬を飲んでも全く痛みが和らがない場合
痛みの原因が市販薬では対応できないものである可能性も考えられます。
これらの症状は、自己判断で様子を見ることなく、速やかに医療機関を受診することが非常に重要です。
少しでも不安を感じたら、迷わずに専門家にご相談くださいね。
眉頭の痛み、何科に行けばいい?適切な「受診科」の選び方
眉頭の痛みの原因は多岐にわたるため、「何科に行けばいいの?」と迷ってしまうことがありますよね。
痛みの特徴や伴う症状によって、適切な診療科を選ぶことがスムーズな診断と治療に繋がります。
頭痛が疑われる場合
もし、眉頭の痛みが主な症状で、頭痛が疑われる場合は、脳神経内科や神経内科を受診するのが良いでしょう。
頭痛の原因を専門的に診断し、適切な治療法を提案してもらえます。
頭痛専門医がいる医療機関を選ぶのも一つの方法です。
目の疲れや痛み、視覚に関する症状を伴う場合
目の疲れや痛み、視覚に関する症状(かすみ、充血など)を伴う場合は、眼科を受診してください。
眼精疲労の度合いを調べたり、他の目の病気の可能性を調べたりしてもらえます。
鼻の症状を伴う場合
鼻水や鼻詰まり、頬の痛みなど、鼻の症状を伴う場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
副鼻腔炎などの鼻の病気かどうかを診断してもらえます。
神経に関わる症状が強く出ている場合
顔面のしびれやピリピリとした痛みなど、神経に関わる症状が強く出ている場合は、脳神経内科や神経内科、あるいはペインクリニックが適しています。
肌トラブルによる痛みが疑われる場合
もし眉頭周辺の皮膚に赤みや腫れ、できものなどがあり、肌トラブルによる痛みが疑われる場合は、皮膚科を受診しましょう。
適切な診断と塗り薬などの処方を受けられます。
どの科を受診すれば良いか判断に迷う場合は、まずはかかりつけ医に相談してみるのも良い方法です。
かかりつけ医はあなたの体の状態を把握していますので、適切な専門医を紹介してもらうことができます。
ご自身の痛みの特徴や伴う症状を整理して、受診する際に医師に具体的に伝えられるように準備しておくと良いでしょう。
眉頭の痛みを「予防」するための生活習慣の改善
眉頭の痛みを繰り返さないためには、日々の生活習慣を見直すことも大切です。
仕事やプライベートで忙しい毎日を送っている方も多いかと思います。
無理のない範囲で、予防につながる習慣を取り入れてみましょう。
まず、目の健康を守るための対策を意識してみてください。
パソコンやスマートフォンを使う際は、画面から適切な距離を取り、一時間に一度は10〜15分程度の休憩を挟むようにしましょう。
遠くの景色を見たり、目を閉じたりして目の筋肉を休ませてあげてください。
ブルーライトカット機能のある眼鏡やフィルムを活用するのも良い方法です。
また、部屋の照明を適切に保ち、暗い場所での作業は避けるようにしましょう。
長時間のデスクワークなどで同じ姿勢を続けることが多い場合は、首や肩の筋肉のこりを解消するための対策が有効です。
定期的に立ち上がって軽いストレッチをしたり、肩を回したりしてみてください。
正しい姿勢を意識することも大切です。
猫背にならないように、背筋を伸ばして座ることを心がけましょう。
ストレスを上手に管理することも、痛みの予防に繋がります。
自分に合ったリラックス方法を見つけて、意識的にストレスを解消する時間を作りましょう。
好きな音楽を聴く、アロマの香りで癒される、趣味に没頭するなど、心が安らぐ時間を持つことが大切です。
適度な運動も、血行促進やストレス解消に効果的です。
ウォーキングやヨガなど、無理なく続けられる運動を日常生活に取り入れてみてください。
そして、基本中の基本ですが、規則正しい生活を心がけることが、体全体の調子を整え、痛みの予防にも繋がります。
十分な睡眠時間を確保し、バランスの取れた食事を一日三食きちんと摂るようにしましょう。
これらの予防策は、すぐに劇的な効果が現れるものではないかもしれませんが、継続することで少しずつ体の状態が改善されることが期待できます。
できることから少しずつ、毎日の習慣に取り入れてみてくださいね。
まとめ
眉頭の痛みは、単なる疲れから、時には専門的な治療が必要な病気まで、本当に様々な原因で起こり得ることがお分かりいただけたかと思います。
ご自身の痛みのタイプや伴う症状をよく観察し、考えられる原因に合わせてセルフケアを試してみることは大切ですが、セルフケアで改善しない場合や、ご紹介した「すぐに医療機関を受診すべき危険なサイン」に当てはまる場合は、迷わずに専門家にご相談ください。
眉頭の痛みで悩んでいるあなたが、この記事を通じて少しでも原因の特定や対処法のヒントを得て、安心して毎日を過ごせるようになることを願っています。
一人で抱え込まず、必要であれば医療機関を受診して、適切な診断と治療を受けてください。
あなたの痛みが一日も早く和らぐよう願っています。