【徹底比較】リップとティント、どう違う?知って賢く使い分け!特徴・メリット・デメリットを解説

いつだって気分を上げてくれるリップメイク。

なりたい自分を表現するのに欠かせないアイテムですよね。

でも、薬局やコスメショップに行くと、たくさんの種類のリップアイテムがあって、口紅・グロス・リップ・ティント…一体何がどう違うの?って、ちょっと混乱することはありませんか?

特にリップとティントは、結局どっちを選べばいいの?と悩んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、そんなリップコスメの疑問をスッキリ解消します。リップ(主に口紅など)とティントに焦点を当て、その決定的な違いや、それぞれの良いところ・気になるところを徹底的に解説していきます。

この記事を読めば、あなたにぴったりのリップアイテムが見つかり、もっと賢くメイクを楽しめるようになるはずです。

そもそも「リップ」ってどんなコスメ?(口紅、グロス、バームなど)

まず、リップという言葉について整理してみましょう。

これは非常に幅広い言葉で、唇に使う化粧品全般を指すことが多いのですが、リップティントと区別して使われる場合は、一般的に「口紅(リップスティック)」や「リップグロス」、そして「色つきリップバーム」などをイメージすると分かりやすいでしょう。

これらのアイテムに共通する大きな特徴は、唇の表面に「色やツヤといった膜を乗せる」ことで発色させるという点です。

成分としては、唇を彩るための顔料(色のもとになる粉末)の他に、唇の乾燥を防ぎ滑らかにするためのワックス成分や油分が多く含まれていることが特徴です。

そのため、塗った時に唇の上にしっかりと色が乗る感覚があり、製品によってマットな質感から、サテンのようなツヤ、ガラスのようなクリアなツヤ、そして大粒のラメやパール入りまで、非常に多様な仕上がりを楽しむことができます。

また、容器に入っている色と、実際に唇に乗せた時の発色に大きな差が少ないのも、口紅などのリップの特徴と言えるでしょう。

見たままの色がそのまま唇に表現されやすいため、メイク全体のバランスを見ながら色を選びやすいというメリットがあります。

塗り心地も、クリームのようななめらかさだったり、ワックスのようなフィット感だったり、グロスならとろりとしたり、製品によって様々です。

唇の上にしっかりと色や質感が乗ることで存在感が出る分、クレンジングなどで比較的簡単に落とすことができるのも、このタイプのリップの特性と言えますね。

独特の色づき方「ティント」とは?その秘密に迫る

次に、近年大人気のリップティントについて見ていきましょう。

「ティント(Tint)」という言葉は英語で「染める」という意味を持っています。

まさにその名の通り、リップティントは唇の表面、より具体的には唇の角質層(皮膚の最も外側の薄い層)を色素で「染める」ことによって色を定着させるコスメなんです。

口紅のように唇の表面に色を「乗せる」のではなく、唇そのものに色が「浸透して定着する」イメージを持つと、その独特の色づき方が分かりやすいかと思います。

この「染める」という仕組みこそが、リップティントの最大の特徴であり、その後の使用感や色持ちの良さに大きく関わってきます。

リップティントの成分には、唇の角質層に吸着したり浸透したりしやすい染料が含まれています。

製品の種類によっては、水分やアルコールをベースにしたサラッとした、またはみずみずしいテクスチャーのものが多いです。

塗った直後はツヤがあったり、少し液状に感じたりしますが、時間が経つにつれて唇に色がしっかりと定着し、表面は比較的サラリとした、唇と一体化したような質感に変化していく製品が多いです。

ティントで色づいた唇は、まるで元々の唇の色が内側から透けて見えるような、自然な血色感に見える傾向があります。

また、一度色が定着すると、飲食をしたり、唇をこすったりしても色が落ちにくいという、驚きの色持ちの良さを発揮してくれるのも、リップティントが人気を集める理由の一つです。

ただし、唇に色が染まる分、普通のクレンジングだけでは完全に落としきれず、ポイントメイクリムーバーが必要になることが多い点も、ティントの特性として知っておきたいですね。

最近では、オイル成分を多く含んだツヤ感のあるタイプや、ムースのような軽い質感のマットタイプなど、様々な種類のリップティントが登場しています。

【徹底比較】リップとティント、決定的な7つの違い

ここまで、「リップ」と「ティント」それぞれの基本的な特徴を見てきました。

では、具体的にどのような点で違いがあるのでしょうか?

両者を様々な角度から比較して、その決定的な違いをはっきりさせていきましょう。

発色と色持ち

まず一番の違いは、発色と色持ちです。

口紅などのリップは、見たままの色が唇の表面にしっかりと乗るため、パッケージの色通りの華やかな発色が得られやすいです。

しかし、唇の表面に乗っているだけなので、飲食や摩擦ですぐに色が落ちてしまいます。

一方ティントは、唇を染めることで色づくため、発色は製品の色だけでなく、元の唇の色や体温、pHによっても多少変化することがあります。

その分、自然な血色感に見えやすく、何よりも一度唇に色が定着すると、驚くほど色持ちが良いのが特徴です。

食事をしても色がほとんど落ちず、塗りたての美しい色が長時間キープできます。

質感や仕上がり

口紅にはマット、サテン、ツヤ、パール入りなど非常に幅広い質感があり、重ね塗りや組み合わせで様々な印象を演出できます。

ティントは、染まる特性上、塗った後に表面が比較的サラッとして、唇と一体化するような仕上がりになるものが多いです。

しかし、最近のオイルティントのように高いツヤ感を持つものや、ベルベットのようなマットな質感に仕上がるものなど、ティント内でも仕上がりのバリエーションは増えています。

落ちやすさ

特に最近のマスクへの付着も大きな違いですよね。

口紅はマスクの内側にベッタリと色がついてしまいやすいですが、ティントは唇が染まっているため、塗った後軽くティッシュオフすれば表面の油分が取れて、マスクに色移りしにくく快適に過ごせます。

保湿力や使用感

口紅やリップバームは油分やワックス成分が多いので、唇の乾燥を防ぎやすく、しっとりとした使用感のものが多いです。

ティントは水分やアルコールを含むことがあり、製品によっては乾燥を感じやすい場合があります。

塗った直後はみずみずしく軽い感触のものが多いですが、唇に色が定着すると、塗っている感覚があまりしないほど軽くなる製品もあります。

カラーバリエーション

カラーバリエーションの豊富さでは、伝統的な口紅に軍配が上がります。

数百、数千という色の中から微妙なニュアンスカラーまで選べるのは口紅ならではです。

ティントも以前より色は増えましたが、染料をベースとしているため、特定の系統の色が多い傾向があります。

オフのしやすさ

オフのしやすさも異なります。

口紅は通常のクレンジング料で比較的簡単にきれいに落とせます

しかし、ティントは唇に色素が染み込んでいるため、通常のクレンジングでは落ちにくいことが多く、専用のポイントメイクリムーバーを使って優しく丁寧にオフする必要があります。

きれいに落とさないと、唇の色素沈着の原因になる可能性もゼロではないため、注意が必要です。

価格帯

価格帯については、幅広い価格帯の製品があるため一概には言えませんが、一般的にプチプラコスメのラインナップでは、ティントの方が比較的手に取りやすい価格の製品が多く見られる傾向があります。

それぞれのメリット・デメリットを知ろう

ここまで見てきた違いを踏まえて、「リップ」と「ティント」それぞれのメリットとデメリットを整理してみましょう。

どちらを選ぶか考える際の参考にしてみてくださいね。

リップ

メリット

口紅などのリップのメリットは、なんといってもその発色の良さカラー・質感のバリエーションの豊富さです。

メイクのテーマやなりたい雰囲気に合わせて、唇の色や質感を自由に選び、表現することができます。

見たままの色がしっかり出るので、メイク全体のバランスも取りやすいでしょう。

また、唇の表面に乗せるタイプなので、クレンジングで手軽に落とすことができ、唇への負担を最小限に抑えたい方にも向いています。

保湿成分が配合された製品も多く、唇が乾燥しにくいのも嬉しい点です。

デメリット

落ちやすいという点が挙げられます。

飲食や話す時の摩擦、マスクへの接触などで色がすぐに薄くなってしまい、こまめな塗り直しが必要です。

カップやグラスに色がついてしまうのも少し気になりますよね。

ティント

メリット

ティントの最大のメリットは、やはりその色持ちの良さにあります。

一度塗って色が定着すれば、塗りたての血色感が長時間続き、食事をしたり飲み物を飲んだりしてもほとんど落ちません。

マスクを着用している時でも、色移りを気にせず過ごせるのは大きな魅力です。

メイク直しの回数を減らしたい方や、リップを塗るのが苦手な方にも便利です。

素の唇がトーンアップしたような、自然な仕上がりになる製品が多いのも特徴です。

デメリット

製品によっては乾燥しやすいと感じる場合があることです。

水分やアルコールを含むタイプは、唇の潤いを奪ってしまうことがあります。

乾燥が気になる方は、保湿成分が多く含まれた製品を選んだり、使用前にしっかり保湿ケアをするなどの工夫が必要です。

また、塗る際に少しムラになりやすいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

そして、唇を染める特性上、通常のクレンジングでは落ちにくいため、専用のポイントメイクリムーバーが必須になります。

落とし残しは唇の乾燥や色素沈着といった肌トラブルの原因につながる可能性もあるため、丁寧なクレンジングが大切です。

カラーバリエーションが口紅ほど多くないことや、元の唇の色によって発色が変わる可能性があることも、製品によってはデメリットと感じるかもしれません。

あなたはどっち派?なりたい印象やシーンで選ぶリップ vs ティント

リップとティント、それぞれに特徴があることが分かりましたね。

では、どんな時にどちらを選べば良いのでしょうか?あなたのなりたい印象使いたいシーンに合わせて、ぴったりの一本を見つけましょう。

もしあなたが、その日のファッションや気分に合わせて、メイクでガラッと印象を変えたい!、繊細な色合いやマット、ツヤなど、様々な質感を楽しみたい!、と思っているなら、口紅などの「リップ」を選ぶのがおすすめです。

豊富なバリエーションの中から、きっと理想の色や質感が見つかるはずです。

一方、一度塗ったら塗り直しは最小限にしたい!、マスクをしていてもリップの色が残っていてほしい!、食事をしても落ちないリップが欲しい!という願望が強いなら、「ティント」を選ぶのが断然便利です。

朝メイクしたら夜まで血色感が続く安心感は、ティントならではの大きな魅力です。

また、素の唇の色が自然にトーンアップしたような仕上がりが好き、という方にも向いています。

乾燥が特に気になるという方は、リップバームや保湿成分たっぷりの口紅、あるいは美容オイル成分を多く含んだティントなどを選ぶようにしてみてください。

もちろん、どちらか一方だけを使う必要はありません。

シーンによって賢く使い分けするのもおすすめです。

例えば、ランチの予定がある日は落ちにくいティントを仕込んでおいて、その上から好きな色の口紅やグロスを重ね塗りする、という方法なら、食事で表面の色が落ちてもベースの血色感は残るので安心です。

マスクをする日も、ティントを塗って軽くティッシュオフしておけば、マスクに色がつきにくく、外した時も血色感が残っていますよ。

パーティーなどしっかりメイクしたい日や、写真撮影がある日など、見たままの色を美しく見せたい時は、発色の良い口紅を使うと華やかな印象になります。

普段使いやちょっとしたお出かけには、色つきリップバームやナチュラルなティントで済ませる、など、自分のライフスタイルに合わせて選び分けてみましょう。

もっと素敵に!リップ&ティントの効果的な使い方・塗り方のコツ

リップもティントも、ちょっとした塗り方のコツを知っておくと、仕上がりが格段にアップしますよ。

塗る前に唇の状態を整える

まず、どちらを使う場合でも共通して大切なのが、塗る前に唇の状態を整えることです。

乾燥していたり皮がむけていたりすると、色がムラになったり縦ジワが目立ったりして、せっかくのリップメイクが台無しになってしまいます。

日頃からリップクリームでしっかり保湿ケアを心がけ、唇をぷるぷるの状態に保ちましょう。

乾燥がひどい時は、リップスクラブで優しくケアをしてみてください。

リップブラシを使って丁寧に輪郭を取る

口紅の場合は、リップブラシを使って丁寧に輪郭を取ると、よりきちんとした、洗練された印象になります。

特に濃い色の口紅を使う時に試してみてください。

また、色持ちを良くしたい時は、口紅を塗った後、ティッシュを一枚唇に挟んで軽く押さえ、もう一度口紅を重ね塗りすると、色が定着しやすくなります。

上からグロスを重ねると、さらにぷるぷるの魅力的な唇になりますよ。

余分な油分はティッシュオフする

ティントを使う際の最大のポイントは、塗る前にリップクリームで保湿するけれど、余分な油分はしっかりティッシュオフすることです。

油分が多いとティントの色素が弾かれてしまい、ムラになりやすいためです。

そして、ティントは乾きやすい製品が多いので、少量ずつ、唇の中央から外側に向かって素早く塗り広げるのがコツです。

重ね塗りで色の濃さを調節することもできますが、一度にたくさん塗るとムラになりやすいので注意しましょう。

もし塗った後に乾燥を感じる場合は、上から透明なリップバームやグロスを重ねて保湿してくださいね。

ポイントメイクリムーバーで優しくオフ

最後に、ティントを使った日は、クレンジングの際に必ずポイントメイクリムーバーで優しく丁寧にオフすることを習慣にしましょう。

唇に色素が残ってしまうのを防ぎ、健やかな状態を保つためにとても大切なケアです。強くこすりすぎると唇に負担がかかってしまうので、リムーバーをコットンにたっぷり含ませて、しばらく唇に乗せてから拭き取るようにすると良いですよ。

まとめ

今回は、リップとティントの違いに焦点を当てて、それぞれの特徴、メリット・デメリット、そして選び方や使い方まで詳しく解説してきました。

口紅などのリップは、唇の表面に色を乗せることで、見たままの豊富なカラーや様々な質感を表現できる魅力的なアイテムです。

メイク全体の印象を変えやすく、クレンジングで落としやすいという手軽さがあります。

一方、ティントは、唇自体を染めることで色を定着させ、何よりもその色持ちの良さが最大の強みです。

飲食やマスクでも色が落ちにくく、メイク直しの回数を減らしたい方や、自然な血色感を長時間キープしたい方にぴったりです。

ただし、製品によっては乾燥しやすかったり、オフに少し手間がかかったりする側面もあります。

どちらのアイテムも、それぞれに素晴らしい魅力と、少し気をつけるべき点があります。

どちらが優れているということではなく、大切なのは、今回ご紹介したそれぞれの特性を知って、あなたのなりたい唇や使いたいシーン、唇の状態に合わせて賢く使い分けることなんです。

ぜひこの記事で得た知識を活かして、今日のあなたは口紅?それともティント?と、リップメイクをもっと自由に、もっと楽しく選んでみてください。

そして、それぞれのアイテムの良いところを最大限に引き出して、あなたの唇をもっともっと魅力的に輝かせてください。