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唇のできもの、これって何?【痛い・痛くない】考えられる全原因と適切な対処法

唇のできものには、痛みがあるもの、ないもの、すぐに治るもの、なかなか治らないものなど、様々なタイプがあります。

この記事では、あなたの唇にできたそのできものが何なのか、考えられる主な原因から、見逃してはいけない危険なサイン、そして適切な対処法まで、分かりやすく解説していきます。

院長 大島由美子

監修医師

院長 大島由美子

唇のできものとは?考えられる主な原因と種類

一口に唇のできものと言っても、実はその原因は様々で、それぞれ性質が異なります。

あなたの唇のできものが、痛みがあるのか、ないのか、どのような見た目をしているのかなどを観察してみると、原因を探る手がかりになります。

観察したい3つのポイント

原因を絞り込む上で手がかりになるのは、痛みやかゆみがあるか、色と形がどうなっているか、そしていつからあってどう変化しているかの3点です。診察の場でも、医師はまずこうした点を確認していきます。

透明で柔らかく弾力があるのか、白っぽい潰瘍のようになっているのか、小さな水ぶくれが集まっているのか。数日で小さくなってきたのか、それとも2週間以上そのままなのか。スマートフォンで日付が分かるように写真を撮っておくと、変化を客観的に振り返れて便利です。受診したときにも役立ちますので、ぜひ試してみてください。

なお、痛くないから安心、痛いから深刻という単純な図式ではないことも、あらかじめ知っておいていただきたい点です。この記事の後半でお伝えしますが、注意したいできものの中には、初期にほとんど痛みを出さないものもあります。

口唇ヘルペス

例えば、最も一般的なものの一つに口唇ヘルペスがあります。

これはヘルペスウイルスによって引き起こされる感染症で、唇やその周りに小さな水ぶくれが集まってできるのが特徴です。

ピリピリ、チクチクといったかゆみや痛みを伴うことが多く、一度感染すると体の抵抗力が落ちた時などに繰り返し現れることがあります。

ここで覚えておいていただきたいのは、水ぶくれがはっきりできる前の、ピリピリした違和感の段階が治療のチャンスだということです。抗ウイルス薬はすでに増えてしまったウイルスを減らすのではなく、これから増えるのを抑える働きをするため、早く使い始めるほど症状が軽く済み、治るまでの期間も短くなりやすいのです。

また、水ぶくれの中身にはウイルスが含まれており、タオルや食器の共有などで人にうつる可能性があります。症状が出ている間はタオルを分ける、乳幼児との濃厚な接触を控える、患部に触れた手をよく洗うといった配慮を心がけましょう。

口内炎

唇にもできるのが口内炎、特にアフタ性口内炎と呼ばれるものです。

白っぽい潰瘍の周りが赤く腫れて、触れたり食べ物がしみたりすると強い痛みを伴います。

原因はストレスや疲れ、栄養不足など様々言われていますが、詳しくは分かっていない部分もあります。

多くは1週間から2週間ほどで自然に治っていきます。ただし、同じ場所に何度も繰り返す、複数が同時に多数できる、2週間を過ぎても変化がないといった場合は、別の原因が隠れている可能性があるため、一度診てもらうことをおすすめします。

粘液嚢胞

触れると柔らかく弾力があり、通常は痛みを伴わないできものとしては、粘液嚢胞が考えられます。

これは、唇の内側などにある唾液を出す腺が傷つき、粘液が溜まって袋状になったものです。

誤って唇を噛んでしまった時などにできることが多く、自然に破れて治ることもありますが、繰り返しやすい性質があります。

下唇の裏側にできることが特に多く、大きさはおおむね数ミリ程度です。透明から少し白っぽく見え、10代から30代の方によく見られます。袋を作っている小さな唾液腺が残っているうちは自然に消えにくいため、何度もつぶれては再びふくらむという経過をたどりがちです。気になる場合や大きくて生活に支障が出る場合は、歯科口腔外科で、原因となっている唾液腺ごと取り除く小さな処置を検討します。自分で針を刺したりつぶしたりするのは感染のリスクがあるため、避けてください。

ニキビ・毛嚢炎

他にも、毛穴に皮脂や汚れが詰まることでできるニキビや、細菌感染による毛嚢炎が唇のラインに沿ってできることもあります。

これらは赤く腫れたり、中に膿が溜まったりすることがあります。

唇そのもの、つまり赤い粘膜の部分には毛穴がないため、これらができるのは唇の輪郭の外側、皮膚の部分です。マスクによる摩擦や蒸れ、口周りに残ったメイクや食べ物の油分などが引き金になりやすい場所でもあります。膿がたまって腫れが強い場合は、皮膚科で処置を受けたほうが早く、きれいに治まります。

口角炎

唇の端が切れたり、赤く腫れたり、かさぶたができたりするのは口角炎かもしれません。

乾燥や菌、ビタミン不足などが原因となり、口を開ける際に痛みを感じることがあります。

このタイプで特に多く見られるのが、乾燥したときに無意識に舌で唇をなめてしまう癖です。唾液は蒸発するときに水分を奪っていくため、なめるほど乾燥が進み、さらに唾液に含まれる成分が刺激となって炎症を悪化させてしまいます。心当たりのある方は、なめる代わりにリップクリームやワセリンを塗る習慣に置き換えてみてください。この癖を繰り返すと、炎症が治まったあとに口角や唇のふちへ色が残ってしまうこともありますので、早い段階で対処しておくことをおすすめします。

フォアダイス

唇の縁や粘膜に、白または黄白色の小さなつぶつぶが複数見られる場合は、フォアダイスかもしれません。

これは皮脂腺が、本来ない場所である唇の粘膜に存在することで生じるもので、病気ではなく体の正常な個性のひとつとされています。痛みやかゆみはなく、人にうつることもありません。

つまり、医学的には治療の必要がないできものです。ただ、見た目が気になるという方は少なくありません。その場合は炭酸ガスレーザーや、皮脂腺に細い針で高周波を届ける治療といった選択肢を相談できます。いずれも施術後に赤みや一時的な色の変化が出る可能性があり、粘膜という繊細な場所への処置になるため、経験のある医師とよく話し合ってから決めることが大切です。

静脈湖

唇に赤紫色や青紫色の、少し柔らかく盛り上がったできものがある場合は、静脈湖の可能性があります。

これは唇の表面近くの静脈が拡張してできた良性のもので、中高年以降の方に多く、長年の紫外線の影響も関係すると考えられています。押すと少し色が薄くなるのが特徴で、痛みはほとんどありません。

大きくなるとメイクで隠しにくくなるため、見た目が気になる場合はレーザーで血管を目立たなくする治療が選ばれることがあります。次に触れるほくろと見分けがつきにくいこともあるので、色の濃いできものは自己判断せず、一度診察を受けておくと安心です。

ほくろのように見えるできもの

茶色や黒っぽい平らな点、あるいは少し盛り上がったものであれば、ほくろ、医学的には色素性母斑である可能性があります。メラニン色素を作る細胞が皮膚の一部に集まって増えることでできるもので、多くの場合は良性で、特に心配する必要はありません。

ただし唇や口の中の色素性の変化は、皮膚のほくろに比べて慎重な観察が望まれる場所でもあります。形が左右で不均一、色が濃淡混じっている、境目がぼやけている、短期間で大きくなってきたといった変化があれば、早めに専門の医療機関で診てもらってください。良性と確認できたうえで見た目を整えたい場合は、除去という選択肢についても相談することができます。

その他

さらに、特定の食べ物や化粧品などに触れることで起こるアレルギー性口唇炎や、まれにウイルス性のイボ、長期的な日焼けによる日光口唇炎といったものも考えられます。

ヒトパピローマウイルスによるイボは、白っぽい、あるいは少しピンク色の小さな突起として複数現れることがあります。痛みやかゆみといった自覚症状は通常ありませんが、良性であっても接触によって数が増えたり広がったりすることがあるため、放置せず皮膚科で相談しましょう。

アレルギー性口唇炎が疑われる場合は、香料や着色料、防腐剤など、口紅やリップクリームに含まれる成分が引き金になっていることがあります。同じ製品を使うたびに症状が出るという方は、一旦使用を中止して、皮膚科で原因を調べてみてください。

 

このように、唇のできものと一言で言っても、その正体は多岐にわたるのです。

※画像はイメージです。

注意が必要な唇のできもののサイン

多くの唇のできものは、原因が特定できれば適切な治療で改善に向かうものですが、中には注意が必要なケースも存在します。

もし、これから挙げるような危険なサインが見られた場合は、安易に自己判断せず、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

大きくなっている、硬く触れる、出血しやすい

例えば、できものの大きさが急に増してきている、または硬く触れるといった変化が見られる場合です。

普通のできものとは違うスピードや性質で変化している時は注意が必要です。

また、できものが出血しやすい、ただれているといった状態が続いている場合も要注意なサインと言えるでしょう。

いつまで経っても治らない

さらに、いつまで経っても治らない、数週間どころか1ヶ月以上も同じ状態が続いている、または一度治ったと思ったらすぐに同じ場所にできてくる、といった治りの悪さも気になる点です。

口内炎やヘルペスであれば、通常は1週間から2週間ほどで良い方向に向かいます。この期間を大きく超えても縮小の気配がない場合は、別の原因を考える必要があります。これが、もっとも分かりやすく、もっとも大切な目安です。

痛くないのに硬い

痛みが非常に強い場合も不安になりますが、逆に全く痛くないできもので、触ると硬く感じられるものも、種類によっては注意が必要です。

特に高齢の方や喫煙習慣がある方の場合、稀ではありますが、口腔がんのようなより深刻な病気が隠れている可能性もゼロではありません。

もちろん、多くの場合で心配ないのですが、念のため専門家の目で診てもらうことが大切です。

こうしたタイプは下唇に生じやすく、長年の喫煙や、屋外での仕事などによる紫外線の蓄積、慢性的な刺激がリスクを高めると考えられています。長期間の日焼けによって唇の表面が白っぽくざらついたり皮がむけたりする日光口唇炎は、こうした変化の前段階として気をつけたい状態です。初期に痛みが出ないという性質があるからこそ、痛くないから大丈夫という判断は避けていただきたいのです。

硬く痛みの少ない潰瘍が、性的接触の後にできた

唇のできものの中には、性感染症の初期症状として現れるものもあります。たとえば梅毒では、感染した部位に硬く盛り上がった痛みの少ないしこりや潰瘍ができ、しばらくすると自然に消えたように見えることがあります。

症状が消えても体内では感染が続いており、放置すると全身に影響が及ぶため、治療が必要です。心当たりのある方は、恥ずかしさから受診をためらわず、皮膚科や泌尿器科、婦人科などに相談してください。適切な抗菌薬による治療で対応できる病気です。

全身の症状を伴っている

また、できものだけでなく、発熱やリンパ節の腫れなど、全身の症状を伴っている場合も、体のどこかで炎症や感染が起きているサインかもしれませんので、医療機関を受診しましょう。

唇全体が短時間で急激に腫れ、息苦しさや喉の違和感が出てきた場合は、緊急性が高い状態の可能性があります。特に呼吸のしづらさを感じたときは、様子を見ずに救急の受診を検討してください。

これらのサインは、いつもと違う、何かおかしいと感じた時の重要な目安になります。

過度に心配する必要はありませんが、自分の体のSOSのサインを見逃さず、専門家に相談するという行動は、安心のためにも非常に大切なのです。

唇のできもの、どうすれば治る?対処法と治療法

唇のできものができてしまった時は、一日も早く治したいと感じるものです。

しかし、原因が特定できていないのに自己判断で市販薬を使ったり、無理に触ったり潰したりするのは逆効果になることもあります。

適切な対処法は、そのできものの正体によって異なるからです。

医療機関を受診する

まず最も大切なことは、気になるできものがある場合は、一度医療機関を受診するということです。

自分で判断できない原因の場合でも、医師であれば正確な診断を下し、適切な治療法を提案してくれます。

医療機関では、できものの種類に応じた治療が行われます。

例えば、口唇ヘルペスの場合は抗ウイルス薬、細菌感染の場合は抗菌薬、炎症が強い場合はステロイドの軟膏などが処方されることがあります。

粘液嚢胞のように繰り返しできるものや、診断のためには、小さく切除する手術が選択されるケースもあります。

医師の指示に従って、処方された薬を正しく使うことが治癒への近道です。

何科を受診すればよいのでしょうか

受診を決めたとき、どこを受診すればよいのか迷われる方も多くいらっしゃいます。目安をお伝えします。

唇の外側の皮膚や、唇の赤い部分に症状がある場合は、皮膚科がもっとも一般的な選択です。口唇ヘルペス、口角炎、ニキビや毛嚢炎、ウイルス性のイボ、リップ製品によるアレルギーが疑われるときは、まず皮膚科を考えてください。

一方、唇の裏側や口の中にまで症状が及んでいる場合は、歯科や歯科口腔外科が適しています。粘液嚢胞の処置、歯や矯正装置が当たっていることによる慢性的な刺激の調整、口の中の粘膜のしこりの診断などが得意な領域です。

そして、フォアダイスや静脈湖のように、医学的には治療が不要でも見た目が気になるという場合は、美容皮膚科や美容外科が相談先になります。この場合も、まずそのできものが良性であることを確認してから美容的な処置を検討するという順番が、安全で確実です。

受診のときに伝えたいこと

問診では、いつからできたか、痛みやかゆみの有無、大きさや見た目の変化、過去に同じようなできものができたことがあるかなどを聞かれると思いますので、落ち着いて伝えられるようにしておきましょう。

あわせて、新しく使い始めた化粧品や薬がないかも思い出しておくと役立ちます。そして、この記事の前半でおすすめした日付入りの写真があれば、ぜひ医師にお見せください。診察時にはすでに小さくなっていることも多いため、経過の記録は診断の大きな助けになります。

清潔に保つ

自宅でできるケアとしては、まず患部を清潔に保つことが重要です。

ただし、強くこすり洗いをするのではなく、優しく洗浄します。そして、刺激を与えないように注意しましょう。

熱いものや辛いものなど、刺激の強い食べ物や飲み物は避けた方が良いかもしれません。気になっても無理に触ったり、潰したりすることは絶対にやめましょう。

化膿したり、跡が残ったりする原因になります。

冷却や保湿

痛みが強い場合は、冷たい飲み物で患部を冷やしたり、食事の際に工夫したりすることも有効です。

また、唇の乾燥もできものの治りを遅らせたり、悪化させたりすることがありますので、保湿を心がけることも大切です。

ワセリンなどの刺激の少ない保湿剤を優しく塗ってみてください。

市販薬を使うときに知っておきたいこと

ドラッグストアで手に入る薬も助けになりますが、選び方には気をつけたいポイントがあります。

まず、口唇ヘルペスについては、市販されているのは塗り薬のみで、しかも過去に医師から口唇ヘルペスと診断された方の再発時に限って使えるものです。初めて症状が出たと思う場合は、市販薬ではなく医療機関を受診してください。また、ステロイド成分の塗り薬はウイルスには効かず、かえって症状を悪化させることがあるため、ヘルペスが疑われるときには使わないようにしましょう。

口角炎や口唇炎に対しては抗炎症成分を含む塗り薬が、口内炎には患部を保護するタイプの薬が選択肢になります。判断に迷ったときは、薬剤師に症状と経過を伝えて相談するのが確実です。そして、市販薬を数日から1週間ほど使っても変化がない場合は、自己判断を切り上げて受診に切り替えてみてください。

このように、まずは専門家である医師の診断を受け、その指示に従うこと、そして日々のケアで悪化を防ぎ、回復を助けることが、唇のできものを適切に治すための大切なステップと言えるでしょう。

唇のできものを予防するために

つらい唇のできものは、できることなら繰り返したくないものです。

完全に防ぐことは難しい場合もありますが、日頃の心がけによって、できものができるリスクを減らしたり、もしできてしまっても軽く済ませたりすることは可能です。予防のために、今日からできることを生活に取り入れてみましょう。

免疫力を正常に保つ

まず基本となるのは、免疫力を正常に保つことです。

体の抵抗力が落ちると、ウイルスに感染しやすくなったり、炎症が起きやすくなったりします。

バランスの取れた食事を心がけ、特に皮膚や粘膜を健康に保つビタミンB群などを意識して摂るようにしてみてください。ヨーグルトや卵、レバー、ほうれん草、魚、肉、豆類などが手に取りやすい食材です。

また、十分な睡眠時間を確保し、日頃からストレスを溜めすぎない工夫をすることも大切です。

軽い運動や趣味の時間を作るなど、自分に合った方法でリフレッシュする習慣を持ちましょう。忙しい時期に唇のトラブルが増えるという方は、それが体からのサインだと受け取ってみてください。

日々の衛生習慣を整える

唇や口の周りを清潔に保つことも予防に繋がります。

食事の後には口をゆすぐ、外出から帰ったら手洗いをするなど、基本的な衛生習慣を丁寧に行いましょう。

乾燥対策

唇の乾燥対策も欠かせません。

空気が乾燥する季節はもちろんですが、一年を通してリップクリームなどでしっかりと保湿することが、唇のバリア機能を保ち、外部からの刺激や菌の侵入を防ぐ助けになります。

自分に合うリップクリームを見つけて、こまめに塗る習慣をつけてみてください。

また、紫外線も唇へのダメージになりますので、UVカット効果のあるリップクリームを使うなど、紫外線対策も意識しましょう。唇はメラニンによる防御が弱いため日焼けの影響を受けやすく、紫外線は乾燥を進めるだけでなく、口唇ヘルペスの再発の引き金にもなります。

刺激になり得るものを避ける

特定の食べ物や歯磨き粉、化粧品などで唇が荒れやすいと感じる場合は、それが原因となっている可能性も考えられます。

そのような刺激になり得るものを避けることも予防の一つです。

意外と見落とされやすいのが、日常のわずかな外傷です。食事中に誤って唇を噛んでしまう、歯の尖った部分や矯正装置が当たり続けているといったきっかけで、炎症や粘液嚢胞ができることがあります。同じ場所を繰り返し噛んでしまう方は、歯科で歯の当たり方を調整してもらうと、遠回りに見えても確実な対策となります。

繰り返しやすいできものへの備え

口唇ヘルペスのように、一度感染すると再発しやすい性質を持つできものもありますが、普段から体調管理に気を配り、唇を健やかに保つことで、再発の頻度を減らすことにも繋がります。

疲れや睡眠不足、強い日差し、体調を崩したときなど、自分にとっての引き金を知っておくことも役立ちます。年に何度も繰り返す方は、症状が出た瞬間に自分で服用を始められるよう、あらかじめ薬を処方してもらう方法もありますので、皮膚科で相談してみてください。

そして、年に一度か二度、歯科や皮膚科で口元をチェックしてもらう習慣は、自分では気づきにくい変化の早期発見につながります。定期検診の機会がある方は、唇の状態についてもあわせて相談してみてください。

これらの予防策を日々の習慣にすることで、唇のできものに悩む機会を減らし、健康で美しい唇を保つことにつながります。

唇にできものがあるとき、リップアートメイクは受けられる?

唇の色みや輪郭のお悩みから、リップアートメイクをお考えの方もいらっしゃると思います。ここではできものとの関わりについて、大切な点をお伝えしておきます。

今まさに唇にできものがある状態では、施術をお受けいただけません。炎症や感染がある部位への施術は、症状の悪化や色素の定着不良につながるためです。落ち着いてから改めてご相談いただくことになりますので、施術を予定されている方は、その時期に合わせて唇のコンディションを整えておくと安心です。

また、静脈湖や色素性の変化など、レーザー治療を検討する可能性があるものについては、アートメイクの色素を入れる前に治療を済ませておいた方が良い場合があります。順番によって選択肢が変わることがあるため、気になるできものがある方は、施術前に一度診察を受けておくことをおすすめします。

なお、過去にヘルペスになったことがある方は、施術によって再発することがあります。カウンセリングの段階で必ず医師にお伝えいただければ、予防薬を含めた対策をご案内できますので、遠慮なくお話しください。

唇のできものに関するよくある質問

唇のできものは、放っておいても治りますか?
口内炎や口唇ヘルペス、軽い外傷による炎症であれば、1週間から2週間ほどで自然に落ち着くことが多いです。一方で、粘液嚢胞やウイルス性のイボ、静脈湖などは自然に消えにくい性質があります。2週間を目安に、良くなる気配がなければ受診を検討してみてください。
唇のできものは人にうつりますか?
原因によります。口唇ヘルペスとウイルス性のイボは接触によって広がる可能性があるため、症状が出ている間はタオルや食器を分け、患部に触れた手を洗うようにしてください。一方、口内炎やフォアダイス、粘液嚢胞、静脈湖は人にうつるものではありません。
できものを自分でつぶしてしまいました。どうすればよいですか?
まずは触るのをやめて、患部を優しく清潔にし、乾燥しないように保護してください。多くの場合、それ以上悪化させなければ自然に治まっていきます。ただし、赤みや腫れが広がる、痛みが強くなる、膿が出てくるといった変化があれば、細菌感染を起こしている可能性がありますので、早めに皮膚科を受診しましょう。ヘルペスの水ぶくれをつぶしてしまった場合は、患部に触れた手からほかの部位や周囲の方へ広がることがあるため、手洗いを特に丁寧に行ってください。
唇の裏側にできた場合も、同じように考えてよいですか?
観察の考え方は同じですが、唇の裏側は粘液嚢胞や口内炎ができやすい場所です。また、口の中に症状が及んでいる場合は、皮膚科よりも歯科や歯科口腔外科のほうが診断と処置が得意な領域になります。裏側にできたものについては、まず歯科を検討していただくとスムーズです。
痛みがないので様子を見ようと思うのですが、大丈夫でしょうか?
痛みの有無だけで判断しないことが大切です。ご紹介した通り、注意が必要なできものの中には初期に痛みを出さないものもあります。痛くない場合も、硬さがある、大きくなっている、2週間以上変化がないという3点のどれかに当てはまるようなら、一度診てもらってください。何でもなかったと分かることにも、大きな価値があります。

まとめ

唇にできるできものは、痛みがあったりなかったり、見た目も様々で、その原因も口唇ヘルペス、口内炎、粘液嚢胞、ニキビ、口角炎、フォアダイス、静脈湖など多岐にわたります。多くは適切なケアや治療で改善するものですが、中には注意が必要なサインが隠れていることもあります。

この記事でお伝えしたように、できものの様子をよく観察すること、そして特に、大きくなる、硬く触れる、治らない、出血しやすいといった気になるサインが見られた場合は、自己判断せず早めに皮膚科や歯科口腔外科といった専門の医療機関を受診することが、何よりも大切です。

医師の診断に基づいた適切な治療を受け、日頃から唇を清潔に保ち、乾燥や刺激から守り、バランスの取れた生活を心がけることです。これが、唇のできものと上手に付き合い、健康な唇を維持するための最善の方法と言えるでしょう。

唇のできものに悩んだ時は、一人で抱え込まず、ぜひこの記事を参考に、適切な一歩を踏み出してみてください。

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